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「 だいたい…男性フロアに男を漁りに来ていたと
噂が立っている小娘じゃないですか?」
大層ご立腹な小牧課長は捲し立てるように
人事部の部長に向かって叫び続けている。
自分の上司だからなのか、時折親しみを匂わせる話し方をしている。
「 それに…幹事も自分から引き受けて、
そこにいる森下くんと営業の若い奴を侍らせて、
社内の旅行だと言うのに自家用車で来たんだろ?」
ケッ…と、吐き捨てるように小牧課長が捨て台詞を言うと、
「 例年…緊急用に、幹事の誰かが自家用車を出す慣例で、
今年は湯沢に頼みました。
僕は同じ課の幹事でしたので同乗し、営業の村上は僕の友達だったので、
気心知れていたため同乗するように自分が頼みました。
その日の車両に関しても同乗の人間も…湯沢の意見は、全く無く、ただひたすらに
車両提供という任務を遂行していただけです。」
主任は低い声で落ち着き払った声で、パワハラの部長に物申していた。
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