化学の魔女と吸血鬼

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「…ったく、どいつもこいつもふざけやがって??私を何だと思ってるのよ??」 私も変化し続ける者の一人。 誰も運命には逆らえない。 そう、ちょうど30分前のことだ。 彼氏に振られたのだ。 その理由は私が根暗みたいだからだそうだ。 「人を見かけで判断するなんて失礼極まりないわ!!」 それに私はまだ19歳である。 時々、友人からはおっさん臭いと言われるがそんなこと気にしない。 だって心におっさんを飼ってるからね。 「あーもう!!こうなったらやけ酒よ!!」 ん? 未成年が酒を飲んではいけないって? ははっ、大丈夫さ。 ここは日本じゃないからね。 ピピピピピ カチャッ 「Hi Mr.John ! this is Meiko.」 天下の英国様なんだから。 ※以下からの会話文は全て日本語でお送りします。 J「ねえ鳴狐!大変なことになってるんだよ!」 鳴「一体どうしたんだい?」 J「検体の吸血蝙蝠が逃げたしちゃったんだよー!!」 鳴「そりゃ大変なことね!!」 バサバサッ 部屋の中に何かが入り込んだらしい。 鳴「…ah」 J「め、鳴狐?」 鳴「脱走したの、検体No.4でしょう」 J「!?そうだよ…なんで分かったんだい!?」鳴「急なお客様でねえMr.ジョン後で掛け直すわ」 J「え、ちょ、鳴k」 プツッ ツーツー 虚しい機械音が響き渡る部屋の中で赤城は焦っていた。 検体No.4は吸血人間になる。 いや、正確には人間として作り上げるのだ。 しかし今までの実験の結果からして動物の頃の能力が残るらしいことから吸血人間になると言われているのだ。 鳴「…まだ、大丈夫よね?」 私が手にしたのは魔導書 だってただの吸血人間なんて面白くないじゃない。 どうせなら…ね? 鳴「アナタもどうせなら吸血鬼の方がいいんじゃないのか?」 とりあえず魔力を与える魔法をやろうか。 おかしいでしょう? 化学者が魔法を信じるなんて。 けどね、魔法ほど面白いものはないわ!! これだから辞められないのよ! イケナイコトって!! 鳴「異世界より訪れし旅人よ、このものに力をさずけたまえ!」 ブワァァァァ 突如となく部屋に吹き荒れる風。 まあそうなるよね。 だってこの魔法、上級者クラスだもん。 鳴「この者の姿が変わりしとき、永遠の時と寿命をさずけたまえ。」 パァァァァ 蝙蝠が光りだした。 いよいよ変化しようとしてる。 鳴「さあ…私の実験の成果が実るときよ!!」
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