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ほんとうは、ずっと見てました。
バスケットのときも、
教室でも、
いつも、あなたの笑顔を見てました。
もう、ずっと前からだよ。
それは、きっと、席替えより前で。
ゆっちゃんが大好きな井上くんだから、ずっと見ないふりをしてきた気持ち。
からかわれて恥ずかしかったのも、声をかけてドキドキしたのも、たぶん、好き、と憧れ、の気持ちが私のなかにあったからかもしれない。
たぶん、ね。
私がへたれなだけかな?
まあいいか、細かいことは。
5月の風が私たちの髪の毛を揺らして、井上くんの髪の毛が私の耳を触る。
それがくすぐったくて、私はふふっと笑った。
END
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