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「なにいってる?
頭大丈夫?」
「本当なんだって!
楓(かえで)くんはね、わたしの王子さまなんだから」
わたしは訝しげな顔の親友にむかい、大胆に言い切って、それからくふふと笑った。
一週間、熱が出て休んでいたわたしは、今日が久々の登校だった。
休み時間の教室。
さわやかな初夏の風が、窓からはいってわたしたちの髪を揺らした。
クラスメートたちはそれぞれ騒がしく、次の授業まで過ごしている。
わたしとユカは、机に向き合って座っていた。
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