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「何で?
ちょっと話したいだけなんだけど」
浩太の話し方が少し和らいだけど、それもいつもの事だもん。
安心させて、その後殴るんだ。
あたしだってバカじゃないんだから、さすがに学習する。
「…やだ、帰る。ごめん」
あたしはハッキリ帰ると口にして、歩きだした。
けれど、すぐに腕を掴まれる。
「話するだけなのにそんなに嫌なの?」
「…もう帰らないと寝る時間がないから」
あたしは振り返らずにそう言った。
「お願い、離して」
そう言った瞬間、強い力で腕を引かれ、あたしは体勢を崩しその場にしりもちをついた。
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