25人が本棚に入れています
本棚に追加
【ねぇ伸?】
【来るなっ、お前もアイツ等とおんなじだ。ヴァンパイアといる奴なんか汚れてる】
【劉堡たちは違うもん。悪いヴァンパイアじゃ…】
【アイツ、純血のヴァンパイアだろ?】
【そうだよ】
【純血のヴァンパイアはなぁ、一番悪いんだよ】
【そんなことな…】
【そんなことあるんだよっ。俺の家族はアイツ等純血種のヴァンパイアに殺されたんだ】
【えっ!?】
“あの日から、伸に触れるのが怖くなった。劉堡にも笑えなくなった”
「おーい峰堂。聞いてるのか?」
「はい…?」
「今わ授業中だ。理事長の娘だろうと許さないぞ」
「すみません…」
「今日は居残りだからな」「はい…」
そして授業後…
「大丈夫菜実?」
「実代ちゃん…居残り嫌だ」
「私も一緒に残ってあげるから。ね?」
「ありがとう実代ちゃん!!」
それから放課後…
「菜実も大変ね、毎日生徒会の仕事」
「うん…眠い」
「理事長も娘にこんな事して、ヒドイよね」
「ううん。理事長は私なんかを育ててくれたんだもん。少しでも恩返しが出来て嬉しいんだ。眠いけどね」「本当に理事長の事好きなんだね」
「うん。」
「でも、ほどほどにね。怪我も毎日増えてるし、もっと気を付けてね」
「ありがとう。じゃあ、そろそろ行くね。」
「ちょっ…行くって何処に?」
「生徒会の仕事だよ。今日もいっぱい来てると思うし」
「居残りは?」
「出るわけないじゃん。実代ちゃんも気を付けて帰ってね。じゃあ」
「ちょっ…菜実っ」
菜実は窓から飛び降りた。「だから、気を付けてって言ってるそばから…ほんと危なっかしい子」
最初のコメントを投稿しよう!