少女の悲しみ

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【ねぇ伸?】 【来るなっ、お前もアイツ等とおんなじだ。ヴァンパイアといる奴なんか汚れてる】 【劉堡たちは違うもん。悪いヴァンパイアじゃ…】 【アイツ、純血のヴァンパイアだろ?】 【そうだよ】 【純血のヴァンパイアはなぁ、一番悪いんだよ】 【そんなことな…】 【そんなことあるんだよっ。俺の家族はアイツ等純血種のヴァンパイアに殺されたんだ】 【えっ!?】 “あの日から、伸に触れるのが怖くなった。劉堡にも笑えなくなった” 「おーい峰堂。聞いてるのか?」 「はい…?」 「今わ授業中だ。理事長の娘だろうと許さないぞ」 「すみません…」 「今日は居残りだからな」「はい…」 そして授業後… 「大丈夫菜実?」 「実代ちゃん…居残り嫌だ」 「私も一緒に残ってあげるから。ね?」 「ありがとう実代ちゃん!!」 それから放課後… 「菜実も大変ね、毎日生徒会の仕事」 「うん…眠い」 「理事長も娘にこんな事して、ヒドイよね」 「ううん。理事長は私なんかを育ててくれたんだもん。少しでも恩返しが出来て嬉しいんだ。眠いけどね」「本当に理事長の事好きなんだね」 「うん。」 「でも、ほどほどにね。怪我も毎日増えてるし、もっと気を付けてね」 「ありがとう。じゃあ、そろそろ行くね。」 「ちょっ…行くって何処に?」 「生徒会の仕事だよ。今日もいっぱい来てると思うし」 「居残りは?」 「出るわけないじゃん。実代ちゃんも気を付けて帰ってね。じゃあ」 「ちょっ…菜実っ」 菜実は窓から飛び降りた。「だから、気を付けてって言ってるそばから…ほんと危なっかしい子」
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