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それから彼らは気まずい時間を過ごした。
三ヶ月が経った頃…
新たな問題が起きようとしていた。
「こんな時に転校生か…」コンコン
「入って」
「失礼します。明日からお世話になります。……」
「君が……だね。」
「お呼びですか理事長」
「菜実に頼みたいことがあるんだ。」
「なんですか?」
「その前に紹介するね、桐生空夜(きりゅうくうや)くんだよ。明日から、この学校のナイトクラスに転入するんだ」
「はじめまして、峰堂菜実です」
「よろしく菜実ちゃん」
「よろしくおねがいします。ところで理事長話とは一体?」
「彼を、ナイトクラスの校舎に連れていってくれないかい?伸くんは狩りでいないから頼めないかな?」
「わかりました。桐生さん、校舎まで連れていきますのでついてきてください。」
「わかりました。ありがとう菜実ちゃん」
2人はナイトクラスの校舎に向かった。
「ねぇ菜実ちゃん?」
「何ですか桐生さん」
菜実が空夜の方にふりむくと、菜実の腕を掴んで壁に叩きつけた。
「いっ…なっ…なにするの?はなしてっ」
だが空夜は離さない。
菜実の太股に巻いている銀龍を奪い、離れたところに投げた。
「ねぇ、菜実ちゃんはヴァンパイアが恐い?」
「怖くなんか…」
「じゃあ何で震えてるの?」
「それは…」
「九条劉堡を知ってる?」「劉堡?」
「やっぱり知ってるんだ?俺はね、九条劉堡を殺しに来たんだ。」
「ダメッ…劉堡を殺しちゃダメっ」
「くっ…。それより、菜実ちゃんの血ってとてもいい匂いがするね。食べてもいい」
「いやっ…やだっ」
菜実は暴れた。
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