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「さぁ菜実。俺の血を飲め」
「なっ…!?」
「さもないと、直にレベルEになるぞ」
「レベルE?」
「なんだ、知らないのか?レベルEって言うのは人からヴァンパイアになったものが自我をなくし見境なしに血に飢える、ヴァンパイアの恥だ。」
「だから、お前は血を吸え。」
「そんなの絶対に嫌だ。私は血を吸わない」
「そうか、好きにしろ。あぁ…それともう1つ、お前は俺の奴隷だ。そして、妹だ。貴様は、桐生家の養女となったのだ」
「養女って…そんな…」
「お前を悪いようにはしない。だから、言うことを聞け」
空夜は儚い顔で菜実を見つめた。
「桐生さん…?」
「空夜だ。菜実」
「空夜?」
「あぁ。劉堡を死なせたくないなら俺の言うことを聞け。分かったな?」
菜実は小さく頷いた。
「でも、血は絶対に…死んでも…レベルEになっても…吸わないよ」
「ふん。好きにしろ」
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