転校生

9/10
前へ
/55ページ
次へ
あれから何十分かが経ってから部屋に戻った。 「何してたんだ?」 窓の外を見ながら静かな声で空夜は菜実に訪ねた。 「少し散歩」 「散歩ね…ねぇ菜実何で嘘をつくんだ?」 「何言ってるの?」 「あの伸って男に会ってたんだろ?」 「そんなわけ…」 空夜は今までにないぐらい恐い顔で菜実に近づいて行く。 「俺を誰だと思っている。」 「…」 空夜は菜実の腕を片手でしっかり掴むとベットに押し倒した。 「空夜?なにするの?」 「俺の血は吸えないのに、あんな男の血は止まらないほど吸えるんだな」 「何で…」 「血をたっぷり吸ったんだから大丈夫だよな?俺にも吸わせろよ」 「止めて空夜っ…嫌だ…怖いよ…」 菜実は空夜から逃げようと暴れる。 「お兄様には逆らえねぇよな」
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加