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「りーーーん!早く行こ!今日はバスケだって!」 「ちょっと待ってよー。」 友達の由香子から急かされながら鞄の中にある体操着をひっぱりだす。 6月に入ったばかりで涼しいような暑いような、授業が終わった後は汗かくんだろうなーとか思いながら由香子と体育館へ向かう。 高校2年生になった私達。 皆が皆、楽しく充実した学校生活をおくっている。 いじめも派閥も無く、ここらの高校の中じゃ一番平和で仲の良い高校だろう。 そんななか、私も友達に恵まれて成績も悪くなく、楽しい毎日を過ごしている。 「凛!パス!」 勢い良く投げられたボールを受け取り、ゴールに向かって投げる。 その後すぐに笛の音が鳴り響く。 試合終了の合図だ。 「さっすが凛!やったね!あたし達の勝ちだよ。」 「あはは、由香子のパスに助けられたよ。あー汗気持ち悪い」 タオルで首元の汗を拭いながらスポーツドリンクを飲み干す。 これからもっと暑くなる季節がくると思うと少し気が重くなる。 「ねぇ、あいついるよ。あいつ。」
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