あたしの世界

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いつものファーストクラスの席にSPを50人ほど配置している少女は、 この世界を探してもきっと20もいないだろう。 監視がつく中で眠るのも、悠はもう慣れていた。 「ファーストクラスの席って座りごこちがいいから、すーぐ眠くなっちゃうんだよなぁ」 悠の呟いた一人言に反応してくれるひとはいない。 分かりきっていることなのに。 何だか悲しくなってしまうのは、まだまだあたしの心が弱いからか。 そんなことを不本意ながら考える。 突如湧きあがったモヤモヤを消すかのように、悠は目を閉じた。
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