第三夜 機動戦艦ナデシコ(TV)前篇

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暁「まあ、ナデシコがSF的にも凄いってのは分かったよ」 A「よろしい」 暁「(何で上から目線……)まずは、ストーリーについて語ろうか?」 A「アイアイサー」 暁「まず、面白いのはシリアスとギャグがここまで混合してる作品は珍しい、って所だよね。」 A「そうですね、好き嫌いはあるかもですけど、笑いの中にあるシリアスなテーマ、シリアスな場面でついつい笑わせる演出」 暁「うん、最初は普通にラブコメロボット!?って思ったけど、回を追うごとに『正義とは何か、戦争とは何か、生き残る意味』ってのを考えさせられる内容だよね」 A「最初はギャグとしか思えなかった、劇中作品のゲキガンガーも最後にはテーマの核心ともいえる作品になってますからね」 暁「完全懲悪なゲキガンガー3にただ憧れていたアキトも、最後の頃、最終話を見て『ひどかった』っていう評価を下すからねぇ」 A「物語の中は完全懲悪でもいい、でも現実ではそうはいかない。相手の人間にも心はあれば、考えだってある。劇中作の完全懲悪をアキトが否定する事で、ナデシコっていう劇を見ている自分たちもちょっと考えさせられちゃいますよね」 暁「アカツキ・ナガレの台詞の『僕の見ていたアニメには両方に正義があったけどね(うろ覚え)。まさに、その通り。アキトたちは侵略宇宙人から地球を守るって名目で戦ってたけど、その実、木星蜥蜴の正体は昔不当に追放された地球人だった」 A「アキトは侵略者から地球を守るために、そして木蓮(木星連合)は自分たちを見捨てた人間に復讐&地球に帰るために。もう、どっちが正しいか分かりませんね」 暁「リョーコ(エステバリスのパイロット)の台詞の『ただの戦争か』の台詞は印象的でした。地球を守るため、ヒーローのようなつもりで戦っていたけれど、真実はただの戦争。戦争を、あえてただの、と言った所があ、この世界では戦争はただの、何だなと考えさせられちゃうね」
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