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施設での生活
教護院に入ることになった俺は、母に付き添われ、その門をくぐった。
敷地面積はかなり広く、山の斜面にその施設はあった。
俺は正直言うと、不安と恐怖でいっぱいで、今すぐにでも逃げ出したかった。
車で山の斜面を登っていくと、小さな学校らしき建物と、小さな塔がその横にあった。
車が止まり、母と施設の職員に付き添われ、学校らしき建物に入ろうとした時、ふと見上げるとちょうど休憩の時間だったらしく、窓から、好奇の目で見つめる数多くの人の姿が見えた。
俺は、不安な姿を見せてはなめられると思い、去勢を張り少し威張って歩いて見せた。
内心は、不安や恐怖にのみ込まれないように必死だった。
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