第4章 反撃のタイブ

2/148
618人が本棚に入れています
本棚に追加
/526ページ
マザーホエール撃退より3ヶ月。 連合軍は戦線を押し返し、魔物は王国と帝国領土の国境付近まで撤退した。 共和国や他の地域に魔物が出現することがあっても、それは小規模だったりサガに指揮下に入っていない野良魔物だった。 「膠着状態だな」 野営陣地のあてがわれてテントでメイトューレが言う。 「たくよ、いつまでここに粘るつもりだ?」 「ここならまだホエール級の砲撃圏内だからね。向こうとしては有利な地域で出来るだけこちらの数を減らしたいんじゃないかな?」 答えるのはレルト。 マザーホエールを沈めたと言っても、ホエール級の群れは健在だ。 砲撃することでこちらが苦戦するのは何度も体験している。 魔女で叩けたら良いのだが、マザーホエール撃沈作戦の消耗が激しく、帝国ギルド幹部が代わりにいくも水中に潜られたらなにも出来ない。 地上での戦闘が何回も行われその度に連合軍は死傷者を出し、重傷者はここより後方のレレーナ補給基地に搬送されている。 フィルシー達義勇衛生兵はそこに配置されている。
/526ページ

最初のコメントを投稿しよう!