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とある学校の図書館に一匹の妖精が住んでいた。
この妖精、たいそうなイタズラ好きで、悪さをしては人の困った様子を見て楽しんでいた。
ある時は、本のカバーと中身を別々のものに入れ替えた。
本の表紙と内容の違いに気付いた人の首をかしげる姿を見ては、妖精はクスクスと嬉しそうに笑った。
ある時は、上下巻の上巻が借りられていたら下巻を隠してしまった。
しばらくして下巻を借りに来た人が、がっかりとうなだれる表情を見ては、妖精はニヤニヤと満足そうに笑った。
またある時は、本を読んでいる人の耳や首元にそっと息を吹きかけてみた。
体をびくりとさせて驚き、振り向く人の反応を見ては、妖精は腹を抱えながらケタケタと笑い転げた。
「人間にイタズラをするのは楽しくてしょうがないや。あいつらの間抜け顔ときたら、笑わずにはいられない」
来る日も来る日も、妖精は毎日飽きることなく、イタズラを繰り返していた。
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