二人でしか行けぬ場所へ(光薮)

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長くないキスの後、光が俺の顔を見つめる。 それは、あまりにも綺麗で。 その綺麗な顔が近付いてきて、もう一度キスをされた。今度は触れるだけなんかじゃなくて、深い深い口づけ。 ついばむようにキスをされた後、舌に生暖かさを覚えて服をぎゅっと握れば、その手を光が手に取り、指がするりと絡まる。 そのまま流れ込むようにソファーに押し倒されればキスが更に激しくなって、戸惑いながらも舌を絡め返した。 「…っふ、」 角度を変えて舌を吸い付かれれば少し声が漏れて。 もう一度食われるかのように深くキスをされたかと思うと、ちゅ、と音を立てて唇が離れた。 「薮、俺のこと好きなんだ?」 「うん、好き、好きなの」 首に腕を回して身体を密着させれば、耳元で愛しい人の声が聞こえた。 「俺も、好きだよ」 (冗談なんかじゃないって、初めからわかってたの)
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