かぐやの君は、いつか。

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星降が航空学校に、正確には、宇宙飛行士養成学科へと進む。それは星降が昔から望んでいた事だったし、それを僕は誰よりも昔から知っていた。 星降のその夢は回帰本能に近いもので、月へ行くと言うよりは寧ろ元いた場所へと戻ろうとしているかのように見えた。 『かぐや』という名をつけられて揶揄われる事も少なくなかったけれど、星降は自分の名が本当に自分らしいものだから気に入っているらしい。僕はといえば自分の名前に愛着なんて無いものだからそういう星降が理解できない。 けれど密かに、本当にかぐや姫みたいだなぁと思うのだ。
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