僕は・・・

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・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ あれからどれくらいの時間が過ぎたのかわからない 時たま聞こえていた音も今は耳に届く事はなくなった いや、僕が聞きたくなくて心の中で塞いでしまったのかな まぁいいや。 暗闇の中でずっと一人寂しく泣きながら責められ続けられてる 孤独で寒くて冷たい もうここに居たくない 多分この朦朧とする意識を手放せば僕は死ぬ 何となくそれは感じた そして僕は1度も意識を取り戻すことなく終わりを迎えた 何か暖かい光を感じる 今まで僕の夢の中なのや、朦朧とする意識の中では感じたことのない暖かさ 重い瞼を開けると 白い天井がある。 でも、何か違和感をかんじてしまう 白い天井が永遠に続いているように見えるのだ。 不思議な感覚があるが、周りを見渡すと一面白い世界。 えっ?ここどこ? 天国ってやつなのかな? 自分に起こってる事が把握できずにいる。 「おっ!目が覚めたか」 誰もいなかった空間から、天使のはねをつけた老人がいた。 「えっ?誰でしょうか? 天使様?」 「フォフォフォ 私は神じゃよ。少年。  いや、琢磨君。」 少年は目を見開きながら自分の名前を呼ばれた事に驚いた。 あの事件から、自分の名を呼んでくれる人がいない2年を過ごしていた。 友達達は徐々に近寄ってこなくなり、母は名前なんて呼ばなかった。 名前を知ってたこと、2年振りに呼ばれた自分の名。 驚きと、戸惑いを隠せない。 「なぜ?僕の名前・・・?」 「私は神と言っておろう。ゆえに知っておる。」 「僕は、今から地獄か天国に行くんですか?」 「まぁ~慌てるでない。お主は自分が死んだ事は分かっておるな?」 僕は無言で頷く
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