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ップシャーーーーーー
あたりに血が溢れてる。
目の前には首が落ちたホーンラビットの亡骸が倒れている。
それを目にすると
胃から胸へと吐き気が押し寄せてくる。
「ぅぅぇ…」
まともな食事をとっていなかったせいか胃液だけが出る。
始めて生き物を殺した感触、一歩ちがっていたら自分が死んでいた恐怖。
しばらく呆然とし、動けなかった。
少し落ち着きこの世界に来てから自分は不自由なく暮らしていて
食べ物にも困らず周りの人がいつも助けてくれていたことを
実感した。
「僕は何て、甘かったのかな。
みんなを守るって言いながら守られていたのは僕だ。
半端な覚悟で口だけ。
今の今まで気づけなかったなんて僕は馬鹿だな。
みんなちゃんと覚悟をもってた。
僕みたいに口だけじゃなく揺るがない決意を。
僕、ちゃんと決めたよ。
大切な人たちを守るために。
みんなにできる恩返し。
綺麗事だけじゃ、みんなを守ることも、自分の命させも守れない。
僕は、力も心も強くなるために変わる。」
決意し、ホーンラビットに手を合わせ命に感謝し
血抜きをし食べれる部分を切り落とした。
見よう見まねであるが初めてにしては上出来かな。
血の匂いでいつ他の魔獣が来るかわからない。
急いで川岸に戻った。
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