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再びザワザワと騒ぎ出すギルド内。
「てめぇら!いい加減静かにしろぉぉ!!」
マスターこと、テトラスの一言で辺は静寂する。
「てめぇ~らの言いたいこと何て百も承知だ。
俺だって心配にきまってらぁ。
タクマの事だって可愛くてしょうがねぇよ。
だが、てめぇ~らも気づいてるんじゃね~か?
あいつの任務の仕方。
行く場所も危険度が高いところ。
常に誰かが一緒に付いていってやるのは難しい。
必死に強くなろうとあがいてるのはわかるが、このままだといつか
あいつは死ぬ。
あいつは常に死にに行くようなことばかりする。
俺には常に死に場所を探してるかのように見えちまうんだよ。
あいつに今まで何があったかなんて知らねぇが、あいつはもう
俺らの家族なんだ。
道を正してやることも必要だ。
あいつには目の前の現実に立ち向かって考える時間も必要だ。
過保護になるばかりじゃ~子供は成長しねぇんじゃねえか?
実際子育てなんて俺はしたことないけど、俺はあいつには
実際に、目にし、感じ、実感することが大事なんじゃね~かと
思って1ヶ月にした。
なぁ~に!あいつは俺の子で、おめぇ~らにとっても自分のガキのようだろ。
てめぇ~の子信じねぇでどうする!
帰ってきたら、誕生日と最年少ギルド員のお祝いだ!!!」
「「「「ウオオオオオオオオ!!!」」」」
テトラスが片手にジョッキを上げると
それに続くかのように
全員がジョッキまたは拳をあげた。
ギルド員はマスターの子供だからとかではなく
純粋にタクマを可愛がっていた。
「それでも心配だな~。」
誰かが呟くと皆同じように頷く。
「俺も心配だし、このままじゃ~寝れそうもねぇから
使い魔のドラコちゃんに様子を見てもらってる。」
一同は一瞬にして静かになる。
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