僕は・・・

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あの女の人は父さんの奥さんということを、母さんから病院で聞いた。 父さんは意識不明でいつ心臓が止まってもおかしくない状況だと説明された。 5歳の僕には父さんが刺された事、女の人の顔、どれもが精神的にショッキングな事だった。 僕は、怖くて、悲しくていつのまにか泣き崩れていた。 母さんも僕と一緒に泣きながら大丈夫。大丈夫。と僕をなでながら自分に言い聞かせてるようだった。 一週間が経ち、落ち着いてきた頃、母さんに 「お前が刺されればよかったのに」 「お前のせいであの人がさされたんだ!!」 「あの人を返せ!!!!!!」 そう言いながら僕を馬乗りにし殴ってきた。 僕は一体なにが起こったのかわけがわからなかった・・・ どれ程の時間がたったのかわからない。。。痛さで気絶しそうになる。 かすかに聞こえた母さんの声は泣きながら 誤ってる声だった。 その後、父さんは植物状態になった事を知り僕は、目の前が真っ暗になった。 母さんは、大好きな人がいつ目を覚ますか、いつ心臓が止まってしまうか、そして父さんの親族からの言葉 沢山のことが重なっておかしくなってしまった。 夜は毎日飲み歩いて朝帰って来て、昼過ぎに病院の前に行く。 不倫相手という理由で病室にも入れない。 そんなやり場のない気持ちを僕にぶつけていた。 何をやっても笑顔にならない母さんに 僕に出来ることを精一杯やったが、何をやっても殴られた。 殴ることでスッキリするなら、耐えよう。僕が悪いんだ。 父さんは僕のせいで刺されてしまったのだ。
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