呼んでますよ、白夜さん

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「とでも思っているのか?」 「ですよねー…はぁ」 某伝説の超野菜人みたいなセリフと共に放たれる六連撃を素手で受け流しながら溜め息を吐く 毎回思うが、コイツ見てるとドラクエのモンスター思い出すんだよなぁ… (うわ、リアルドラクエとか勘弁しろよ…) 「待て…白夜、今度こそ勝つ!!」 「うるせぇ、このバトルジャンキー!!」 「…ぐっ!!」 バックステップで間合いを取った所に突っ込んで来たマリアの一撃を身を沈ませる様に躱し、すれ違いざまに腹に膝を叩き込んで、まおうのつかい…違った、阿修羅の方へ蹴り飛ばす ―ジャキッ!! 阿修羅が六本の手の武器すべてを構え直すと同時に、マリアも空中で受け身を取り、事も無さげに着地して、トンファーを構える 「ヌォォォォ!!」 「はぁぁぁぁ!!」 「暑苦しいんじゃボケェェェ!!」 心からそう叫びながら、正面からの阿修羅、全方位からのマリアの2人の暴風の様な連撃を、ただひたすら捌く… その時だった… (―ケテ…) 「…む?」 (―タ…テ) 不意に聞こえた微かな声に、動きが止まる 「「貰ったぁぁぁぁぁ!!」」 「っ!!ヤベ!?」 ―ゴッ!! 「…!!」 反応が遅れた為、2人の前後からのラリアットを躱し切れずにモロに首に喰らい、俺は堪らず意識を手放した… だが、意識を手放す瞬間… (タスケテ…) そう、はっきりと聞こえた…
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