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道場には、人だかりができていた
それもそのはず、中央には沖田と美女…それも対峙しているのだから尚更だ
沖「…舞さん、本気ですか?」
その上、互いに手にしているのは真剣だ
舞「あぁ! 実戦の獲物に慣れなければ、意味がないからな
それに、木刀と真剣では剣速も変わる…峰打ちができぬほど、素人じゃないだろう?」
首を傾げて飄々と話す舞に、斎藤は納得しながらも不安を覚えた
いくら強くても女子の身…いざという時は、自分が止めに入らねば…
右手で軽く刀に触れると、斎藤もまた瞑想に入った
沖「そ~だ♪…もし俺が勝ったら、ご褒美貰うから(黒)」
耳打ちする沖田にイラッとしたのか、舞は沖田を真っ直ぐ見て言い放った
舞「やれるもんなら、やってみろ。恥かくのはアンタだろーけど(黒笑)」
スラッ
鞘からはみ出た刀身は細い
両刃、直刀のソレは、鈍く光っていた
沖(見たことありませんね…渡来品でしょうか?)
沖田は、興味津々に紅眼を細めた
斎(…清国のものか? だが、どこで手に入れた?)
斎藤もまた、初めて目にする刀に魅入っている
明らかに分かることは、その刀がけして安価ではないこと…けして容易く手に入れられるものでないことだ
沖(…楽しめそうだな♪)
斎(……)
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