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土「…で、結局掴めねーのか?」
不機嫌な土方は、苛々しながら煙を吐いた
島「申し訳ありません。八方手を尽くしましたが、これといった情報は…;」
舞の素性を探らせたものの、分からず終い
煮え切らないなか、それでも救いなのは敵意の見えないことだろう
土(吉とでるか、凶とでるか…)
悩んだ土方は、ハタと思う
このまま女中にしてしまおうか
けれど、ここは女人禁止
隊規を思うと気が引けた
―なら、どう扱う?…
まるで扱い慣れない刀のように、使うにしても保管するにも思案してしまう
土(一番厄介なのは、総司か;)
えらくご執心の沖田がいるからこそ、余計にムゲに出来ず…
狭まる選択に頭を抱えた
島「…一つ、策があるのですが;」
土「…駄目だ」
島(……;)
開口前に一刀両断
土方も考えていた秘策は、リスクが大きい
いっそ殺してしまおうか
そんな物騒な考えさえ浮かんでしまう
土(らしくねぇ…よく考えたら、ただの小娘じゃねーか;)
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