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「わお!Happy Birthday!おめでとう新しいキミ!」
「……へ?」
誰かのそんな声で目を覚ました、そこは暖かい暖炉の前で薄いタオルケットが掛けられていて、一体僕は何をしていたんだろうとぼんやり痛む頭を手で覆った、…よく思い出せない。
「早速名前を決めなくちゃ、ないと不便だよ!」
「え…、何を…?」
黄色の可愛いソファーを挟んで見えた顔は20代くらいの青年、ゆっくりとこっちに寄ってきたと思うとどうやら足が悪いのか車椅子に乗っていた。
「キミは残念ながら皆に嫌われる汚ならしいドブネズミ、メリットは小さな体でデメリットは弱い体」
「ちょっと待ってですよ!何がどうなってるんです…!」
意味のわからない言葉につい声を荒げてしまうが頭に響いてしまう、一体自分はどうしてしまったんだろうか、何故こんなところにいるのかさえわからない、名前?名前…?
「うっうー?後何秒待てばいいんだい、ドブネズミくん」
「…ここはどこですよ、僕は何をしてたんです…?」
まだ頭痛で辛くて床しか見えないが、青年がため息を吐いたのはわかった。
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