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「ご近所、地域の守り神!」
腕や足をぐるぐる回すヘンテコなポーズ(親父考案)とともに、僕は名乗りをあげる。
羽虫サイズのカメラロボが周囲を飛び回ってるのは承知の上だ。
精々いい画を撮ってくれよ?
「金色(こんじき)の勇者!ゴールデンボーイ!!」
決まった。
……気持ち良くなくもないんだよなぁ、コレが。
ほどなく、僕の視界に件のバグが入ってきた。
「……うわ」
いろいろ見慣れている僕でも、ちょっと遠慮したい光景がそこにはあった。
スライムバグ、とでも呼ぶべきか。そいつの見た目は、基本的には『無数の突起物が付いた足の部分のないクラゲ』だ。
体高およそ二メートル。ぶよぶよのそれが、体の表面を波打たせながら近づいてくる。
体は透明で、同じく透明の内臓が見えた。
胃らしきものも。その内容物も。
犠牲になったのは二人の子供。
そのうちの一人はすでに白骨となり胃の片隅で転がっていた。
もう一人はーー今まさに消化されつつあった。
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