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「話になんねぇ」
正彦は追撃する気も失せて俊介に背を向けた。俊介が後ろから吠える。
「おのれエセ柔術家め! その技、邪道なり!」
「邪道に勝てぬ術など要らぬ」
「俺が合気を習得したなら、お前ら柔道をこの世から抹消してやる」
「いつでもかかって来な」
「俺はオタマジャクシで柔道はヤゴだ。オタマジャクシはヤゴに食われるが蛙になればトンボを食える」
その言葉に正彦は足を止め、俊介の胸倉を掴んだ。
「お前が蛙になった時、柔道はヤゴではなくザリガニだった事に気付くのだ」
「畜生! 畜生!」
柔道が勝利したのだ!
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