千見寺財閥の御曹司

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晴れ渡る青空は、私の高校入学を喜んでくれているようだ。 無事『明青学園』という私立高校にA特待で入学。全額免除で、スッキリとした気分で登校できる。 なんとか制服や学生用鞄は、親が知人に頼んでもらった。くたびれているけど、気になんてならない。 明青学園の校門が見えてきた。私立らしい、華やかな門が私を迎えてくれる。 私の他にも当然生徒たちが登校してくる。ピカピカの制服を着ている。 それでもやっぱり気にならない。私はそれだけ上機嫌だった。 「おはよう、美羽。」 「おはよう、歩美。」 中学校から一緒に上がってきた親友、金森歩美が後ろから話しかけてきた。今日という日を待っていた歩美も嬉しそうだ。
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