千見寺財閥の御曹司

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「A特待なんだから、制服ぐらい用意してくれてもいいじゃんね?」 「免除だけで十分だよ。高校通えるだけで嬉しいし。」 きれいな校舎へと向かう私たちの足取りは軽い。校舎に入ってもその白い壁は変わらずきれいだ。 おそらく先生だろう、生徒一人一人にプリントを配っている。 「おはよう。」 「「おはようございます。」」 受け取った紙には私たちのクラスについて書かれていた。真っ先に自分のクラスを確認する。 「4組だったよ、美羽は?」 「7組。離れちゃったね。」 いわゆる特進クラスの私は端っこのクラスだった。歩美と別れるのは不本意だ。 でも新しい友達ができるかもという期待もある。
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