千見寺財閥の御曹司

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一年生の教室は一階だ。一番奥の私の教室はやっぱり遠い。 「じゃあお昼に食堂いこうね。」 「うん、行ってみよ! じゃあまたね。」 4組に入っていった歩美を見送ってから、歩く速さを少しあげる。 7組に入ってみると、みんな思っていることは同じなのか、まだ朝早いというのにほとんどの生徒がいた。 前の黒板に張ってある紙は座席表のようだ。私は……ギリギリ窓際の後ろの席。 「おはよー。」 「あ、おはよう。ごめんね。」 占領していた座席表をその人に譲った。可愛らしく頭の上におだんごを作っている。 とりあえず荷物をおいてしまおうと、自分の席に向かった。春の暖かい陽気が私の机を照らしている。
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