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『おはよう、ひかり。 今日、合コンあ...「行かない」 爽やかな朝に、突然の親友からの電話。 一言目以降は話させない勢いで私は返答した。 『......』 どんな相手でも持ち前のマシンガントークで自らのペースに持ち込むのが得意な紗英も出鼻を挫かれたようで黙りこんでしまった。 そんな親友の様子に構わず、空いた右手で少し甘めのコーヒーを淹れる。 「紗英、用件はそれだけ?」 相変わらず黙りこんだままの電話先の相手。 息を吹きかけながら少しずつ淹れたてのコーヒーを口に運ぶ。 『......の?』 「え?」 さらにコーヒーを口にしようとした頃、電話の向こうから声が漏れた。 『前からだけど、ひかりは何で合コンとかに参加しないの?』 「必要ないから、かな?」 そう。 今の私には合コンなどと言う出会いの場は必要ない。 だって......。 『ひかりが彼氏を作ったの見たことないんだけど、欲しくないの?』 「別に欲しくないよ」 『どうして?』 ーーだって私には忘れられない人がいるから。  
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