☆第二章☆

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のんびり歩いて行ったせいか、一時間弱もかかってしまった。 特に歩いている時の会話は無く、ただひたすら歩いていた。 だが、サニャはお姉さんの表情が気になっていた。 辺りをキョロキョロし、あるモノを見つけたと思うと、少しガッカリしたような表情を見せたり… 或いは、先程会ったときよりもどこか、元気を取り戻したかのような表情を見せたり… ここにきて、お姉さんの表情の変化が激しかった。 そして、一番変わったのが海辺に着いてからだ。 どことなく寂しそうな表情を浮かべたと思うと、急に明るくなってきたのだ。 まるで、会った初めは老いていたかのように、 だが今は、これが素かのように若々しく変わった。 そんなお姉さんの急激な変化にサニャは驚き、そしてどこか喜んだ。 だが同時に怖くもなった。
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