☆序章☆

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そこは、眼を開けると蒼い世界だった。 体感温度は、暖かいような寒いような…中途半端な温度。 気分は… 最悪とも言う。 (息ぐるし…) 無理して起きようとするが、すんなりと起きられない。 ゆっくりと、のっそりと起き上がる。 (………?) ここは、どこだろう…? うまく頭が回らない。 頭が回らないのだから、当然思考回路も回らない。 頭がうまく回らない中、手を伸ばしてみた。 何かに触れているような、腕に見えない何かが的わりつく。 (………何?) 疑問に思いながらもその何かを腕に的わりつかせる。もう片方の手で触ってみるものの、感触がない。 腕を動かしてみると、的わり具合が増す。 しかし、止めると同時にその感触が止む。 しばらくたった。 頭が回るようになり、辺りの温度が暖かくなったような気がする。 前とは違い、普通に立てるようになったのもそうだし、少し辺りを歩けるようになっていた。 そして、改めてこの場所を見渡した。 何もなく、果てしなく続く淡い蒼の空間。 一回グルっと回るものの、変わったものは見当たらない。 (本当…ここはどこだ…?)
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