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「お!サニャか!!」
ファラの家は宿屋だった。この時期は宿屋も満室になるくらい人が来ていた。
そんな中でもファラは、家のためにと親の許可をおりて数人で個人店を開いていた。
「ファラお兄ちゃんの料理は美味しいからお客さんたくさん来るでしょ!!」
ニコニコ笑いながら言った。
ファラの料理は不思議なものばかりだった。
人を元気づけさせる、とても変わった料理ばかりだ。
そんなファラが、お好み焼き店を開いていた。
「ファラお兄ちゃん!サニャにも何か作って!!」
「けどお前、お金……」
「あるよ!!ちゃんと!」
右手で握り締めているお金をファラに出す。
「よし!とびきり旨いものを作ってやろう!」
「本当?やったぁ!!」
サニャの前で、ファラは匠な腕使いをみせた。
サッサッと動く、ファラの手。
その度に湯気があがり、美味しそうな匂いを漂わせる。
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