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「ふーん、まぁいいや。つまり、早速この馬車で二度と帰る事のないピクニックに行くってこったろ?」
「半分正解!」
「半分?お前なぁ……いい加減その回りくどい正確治せよ……」
アマンダの面倒くさい言い回しに壁に寄りかかり、不機嫌そうに頬杖を付くレヴィリア。
短気な彼女は中々扱いにくい性格のようだ。
しかし、アマンダはニヤリと笑みを浮かべ、胸ポケットから今日の日付で、『二十二時』と書かれた紙を取り出す。
「まずは、【ヒルダの酒場】さ」
「ああん?ヒルダの酒場っつったら………あ……」
【ヒルダの酒場】
そこは【ヒルダ】と言う中年の女性が切り盛りするただの酒場。
ただの酒場だが………そこはレヴィリアの所属していた犯罪組織【ブルース】の幹部の御用達店でもある。
「レヴィリア、アンタだってやられっぱなしは性に合わないだろう?」
アマンダは端から見たら見惚れてしまうかのようなあまりに美しく、あまりに場違いな笑みを浮かべながらレヴィリアに同意を求めている。
レヴィリアはそんなアマンダの言葉に若干引き気味に「お……おう」と気のない返事を返す。
「んじゃ、そうと決まれば出発するよ!」
そうして【クイーン】と呼ばれる金髪のグラマラスな女性である【アマンダ・スカートレット】と、【キャットレディ】と呼ばれる黒髪ロングのポニーテールの美女【レヴィリア・ブルー・ハーティア】の異色コンビが誕生した。
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