教授と呼ばれる大バカ野朗

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二時間目と三時間目の間の休憩は五分しかない 僕は急ぎ図書室へ向かった 後ろの方で図書委員の彼女が色々言っているようだったが、悪いが聞いている暇はない 図書室に到着 ドアに手をかける ドアが開かない 鍵がかかっている 何度か力を込めたが、結局ドアは開かない 完全に計算外だった いつもなら、この時間帯は司書の先生が居るはずなのだが、今日はいないようだ 僕は渋々、教室に帰ろうとしたところに彼女がやってきた 息を乱し、少し汗もかいているように見える どうやらそれなりに全力で走ったようだった 「はい!これが必要だったんでしょ?」 そう言いながら彼女が差し出してきたのは間違えるはずもない 図書室の鍵だ 「今日は先生お休みなの!だから私が預かってて…」 色々と喋っているが言いたいことは分かった 兎に角、鍵があってよかった 彼女に図書室を開けてもらい、僕はまた本を探す 二冊ほど本を見つけたところでチャイムが鳴った 彼女にせがまれたので、教室に戻る 教室に戻った直後から僕はまたしても自分の世界に入り、本に没頭した 二冊のうち一冊は大変興味深く、僕はその本を何度も読み返し、理解を深めた その結果、母のクイズに答えられるだけの知識と情報が手に入った 僕はそこから、今日手に入れた新しい知識を上手く説明するための文章を構成していった
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