第一章

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ー中学一年 仮入とか本入とか、一体何なんだよ?部活なんかどーでもよくね!?そっこー帰宅部だな。 「夏美!夏美!何部にするか決めたぁ!?」 休み時間、親友の岡井雅人(おかいまさと)が呼び出しくらって暇だから教室でたそがれていると、クラスのうっせー女浅倉好美(あさくらこのみ)の声が響いた。 「んー、やっぱり(ソフト)テニス部がいいなぁー」 浅倉が話しかけたのは、俺の幼馴染みの白石夏美(しらいしかなみ)。浅倉と夏美は親友らしーけど。 あー夏美テニスやんのかよ。夏美部活入ったら、あんま一緒にいれねぇじゃん。つまんねーの。 「で、翔は何部ー?やっぱお前は帰宅部だろ~?めんどくさがり屋だし」 っち、また浅倉のダル絡み。クソだりぃ。 「は?俺テニス部」 「はぁぁぁ!!?何で?」 「い、一番楽そう・・・?」 「いや、帰宅部が一番楽だと思われ・・・」 ふいに夏美を見ると、夏美はにこっと笑って「やった!翔がテニス部なら、部活楽しくなるね」そう言った。 いやいや、そんな喜ばれると照れるんだけど? 「たっだいまぁ~!つーばーさーくん!待ったぁ!?俺翔君が愛しくて「だまれ」 こーゆー良いタイミングで雅人が戻ってくる。 「え?んでテニス部にすんの?」 「っち・・・あんま言うなよ」 放課後、本当は楽とかじゃなくて夏美ともっと一緒にいたいっつー理由で部活に入る事を雅人に伝える。 「だったら仮入行けし!」 「はぁ~?仮入とかやってられっかよ!!?」 「じゃー、どーすんねん!」 「んー・・本入の日に行く。ダルいけど」 「あー、愛っつーのは怖いもんだねぇ~。翔の人格までもを変えてしまう。恐ろしいもんねぇ~」 「お前マジだまれ」
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