互いの気持ち

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翌朝、朝早く緑間を迎えに行くと緑間はもう出たとの事。 高尾は急いでチャリヤカーを置き、緑間を捜した。 だが居ない。 校舎、体育館、屋上、全てを捜したが居ないのだ。 だが高尾は中ばかり捜して、外は捜してない。 それに気付いた高尾は校舎の裏に行ってみる事にした。 ***** 校舎裏に着くと緑間が見知らぬ男と一対一でいた。 会話は余り聞こえなかったが二人から高尾と言う単語が聞こえた。 なのでもっと二人に寄り、会話を聞いて驚愕した。 「緑間君…高尾君と別れてくれたんだね」 「お前が別れろと言ったからだ、高尾に被害が出るのは…嫌なのだよ…」 「ははっ、僕はね緑間君、君が狙いなんだよ」 本当に驚いた。 緑間を他に狙う奴が居る事に。 他のキセキの世代達が緑間を狙うのは構わないが、他の緑間を知らない奴に狙われているのが気に食わない。 そんな風に考えている内に緑間がその見知らぬ奴に迫られていた。 そんな状況を見て、恋人として見ている訳にはいかない。 「おいっ!!テメェ!!!」 「えっ、たか、お…!?」 高尾が突然声を荒げて出てきたのに驚いている。 高尾はそんなの気にせず男の肩を掴み、此方側に向かせ、思い切り男の頬を殴った。 「っ…痛いなぁ…高尾君?」 いちいち喋り方が腹立つ奴だと高尾は思った。 少し語尾の伸ばし、人の神経を逆撫でする様な喋り方をする奴だ。 だが、男ばかりに目がいってしまい男より大事な緑間を忘れていた。 「真ちゃん大丈夫?」 「………何故……」 「真ちゃん…?」 「何故来たのだよ!!昨日別れたのに!!!こんな奴忘れればっ、良いだろ、このっ、バカ尾っ!!!」 緑間はそう泣きながら言っていたが、高尾が駆け寄った時高尾の制服の裾をギュッ、と掴んでいた。 緑間は悪態をついていても本音が行動が出てしまう所が可愛い。 「真ちゃんどしてこの事言ってくれなかったの?」 「だっ、て、たかお、にっ迷惑はかけたくなかったのっ、だよ!!!」 そう言って抱き付いてくる所もまた惚れ所。 そんな甘い雰囲気の中、男は言った。 「二人共仲良いじゃん、心配して損したなぁ…はぁ」 男の口からそんな言葉を聞くとは驚きだった。 高尾はてっきり高尾と緑間の関係を壊したいものだと思っていたからだ。 「お前の目的って何?俺の真ちゃん泣かしてさぁ?」 怒りを含んだ言い方をすれば、
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