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「黒子っち、今日急用が出来たからその、デート行けないっス」
その言葉だけだった。
黒子の携帯に一件の着信が入っていて、留守電になっていてその留守電の内容がこの言葉だったのだ。
黒子と黄瀬は今日デートをする予定だったのだ。
意外と楽しみにしていた黒子はそんな言葉だけでは納得出来ない。
それにあんなに、黒子っち、黒子っち、と言っている奴があっちが先に断るなんてまずあり得ない。
「黄瀬君…何かあったでしょうか……一応行ってみましょうか!」
*****
取り敢えず黄瀬宅に着いたもののこれからの事を考えていなかった。
今日は黄瀬の家族は皆出掛けている為、きっと居るのは黄瀬だけだとは思うのだが…
まぁ、そんな細かい事は気にせず取り敢えず黄瀬の携帯に電話をした。
するとワンコールで黄瀬の声が聞こえた。
「黒子っちどうしたんスか?」
「今、黄瀬君の家の前に居ます、出てきて下さい」
「えっ、ちょっ、困るっスよ!!」
「出てこないなら、別れますよ」
「…!!今行くっス!!!」
そうすると電話が切れ、玄関のドアが突然開いた。
中からは黄瀬が出てきた。出てきたのはいいが黄瀬の頭に何が動いているのを見つけた。
それは猫耳だった。
「黄瀬君…可愛い猫耳ですね」
「えっ、あぁ!!見ちゃダメっスよ!!!」
何とも可愛い猫耳だ。
尻尾もついてて欲しいと思いながら黄瀬の家に無理矢理入る事にした。
「ちょっ、黒子っち~」
「意外と黄瀬君の家って綺麗ですね」
「意外と酷いっス…」
そんな会話して黄瀬な部屋に行き、事情を説明してもらう事にした。
****
「で、何で用事あるなんて言ったんですか?」
「だって…人に猫耳と尻尾があったら、黒子っち…引くかなと…思って…」
そんな風に黄瀬が思っている何て思ってもみなかった。
此方側としたら恋人にそんなモノが生えていたら、可愛くて仕方ない。
だからいい終わったあとにそんな悲しげな顔をされたら色々な意味で危ない訳で、
「黄瀬君…可愛い…」
「えっ、んっ、」
思わずキスをしてしまった。
突然の事に黄瀬は驚いていたが、久しぶりの黒子からのキスなので、少しの間黒子とのキスを味わっていたのだが、
「んっ、くろ、こっ、ち、」
「っ、黄瀬君…!!」
「んんっ!!?」
突然黄瀬の口の中に黒子の舌が侵入してきた。
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