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車の窓が開き、広子が顔を出す。
「二人で、何を楽しそうに話してるの?
早く戻らないとダメなんじゃないの?」
気のきかない女やな。
俺は、ちょっとイラッとした。
まっ、面には出さないけどね。
車に乗り込む千夏に、俺はメモを二枚渡した。
千夏が受け取るのを確認すると広子に近付いた。
「広子、仕事頑張ってな。
応援してるよ。
あと、メール来るのを楽しみにしてるから。」
「ありがとう。頑張るよ。
和馬さん、またね。」
広子は、笑顔で答えた。
可愛いな…。
千夏の運転する車が出発した。
広子は、窓から顔を出し、手を振っている。
俺も手を振り返した。
車が俺の視界から見えなくなると部屋に戻った。
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