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直ぐに、広子から電話がかかって来た。
おめでとうって言ってくれるのかな?
と期待して、電話に出る。
「和馬さん、今のメールは本当なの?
…嘘だよね?」
「ほんまやで!
俺、やっと大阪に戻れるんや!」
広子の不安そうな声には気付かずに、俺は声を弾ませて答える。
「嘘だって言ってよ。」
ヒステリックな声をあげる。
「?」
「和馬さん、お願いだから、嘘だって言ってよ。」
泣き声に変わる。
「もしもし、和馬? 千夏です。また、後でかけ直しますから、今は切りますね。」
プープープー
俺が何も答える前に、一方的に切られた…。
いったいどういう事やねん?
何がどうなってるんや?
俺には、意味が分からなかった。
ただイライラしてるので、タバコを取りだし吸い始める。
今のタバコは美味しく無いが、吸わずにはいられない。
一本吸い終わる頃になると落ち着いてきた。
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