0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
蝉の抜け殻を人差し指に突き刺して
去年の僕は泣いていた。
眩しすぎる太陽と
居なくなった君と
居なくなりたい僕のせい。
向日葵畑の真ん中で
蜜蜂を踏みしゃいだんだ。
暑すぎる夏と
滴り落ちる汗と
くそったれの世の中のせい。
相変わらず夜は永くて、
夢見る夢は恐い夢。
ひぐらしがカナカナカナカナって鳴いて、
猫がみぃやぁぁああって鳴いて、
僕があああああああああああああって泣いたら、
去年の夏に逆戻り。
頭がおかしいって言われて悲しくなったよ、
馬鹿だって笑われてさみしくなったよ、
君が居なくなって死にそうだよ、
僕は僕に
あああああああああああああって泣いて、
もうすぐ流れ来る夏を終わらせろよって呟いたんだ。
呟いてるんだ。
ねぇ『おやすみ、』
どうか、
うまく眠れますように、。
最初のコメントを投稿しよう!