女子力欠如、遭遇する。

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城は外観もすごいが内装もすごい。兵士や使用人のみが通るような道ですら、丁寧に清掃されており滑らかな白さを保っている。 内装を具体的に説明するには、私の貧弱なボキャブラリーではとても足りない。これは謁見の間も見てみたくなりますな。 「ルーセントさん、これどこに向かってるんですか」 「内庭園に向かっています。そちらにいらっしゃいますので」 あれだけ広い庭があって中庭まであるのか。緑があふれているのは結構なことだが、そんなところで話なんかしてたら本気で寝るぞ私は。 時々すれ違う兵士たちがルーセントさんに敬礼をしているのを横目で見ながら、ひたすら後について長い廊下を歩いて行った。 「で、私に会いたいって言うお方は誰なんですか?」 「貴方でしたら、もうここへ来た時点で想像出来ていると思ったのですが」 「想像はしてますけど、一応ご拝謁の心構えをしておきたくて」 「それはよい心がけですね。おそらく貴方の想像通りのお方なので、失礼の無いようお願いいたします」 笑顔でそう言いながら、ルーセントさんは目の前の扉に手を掛けた。ゆっくりと開いた先は、別の棟と繋がる渡り廊下になっていた。 どうやらここが内庭園の様で、渡り廊下はその中心を割るようにして通っている。 「ゆーちゃ、しゅすてあも、れーしゅる?」 「そうだね、ちゃんと挨拶しましょうね」 「りょーかいしましゅた!」
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