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「何?何も起きないじゃない。」
わたしが呆れて言うと、「シッ!」と、指を口元に当てて注意されてしまった。
すると、遠くから何かの鳴き声が聞こえてきた。
その鳴き声は、上空からのもののようだったので、空を見上げると鷹なのか鷲なのか、それとも鳶なのか、とにかくそういった鳥が飛んでいるのを見つけた。
すると、その鳥は驚いたことに、だんだん大きくなりながら此方へと降りてきた。
「やだ!何なのこれ!」
わたし達の目の前に降り立ったその姿を見て、思わず叫んでしまった。
普通の鳥の何倍もの大きさで、ニ、三メートル程もある巨体である。
周りを歩いていた人々は、突然の大声のせいか、わたしを変な目で見てくる。
「おい、周りには見えてないんだから大声出すなよ。」
悠哉は、周りの人々に目をやりながら溜め息混じりに言った。
「え…?どういうこと?」
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