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「ほぉら、見ろ!俺とコイツなら人気が無い所なんか、余裕で探せるんだよ!」
「ふぅん、おめでとう。」
自慢気に言う悠哉に対し、わたしは面白くないのを隠せずに言った。
今わたし達が居る所は、学校からそう遠くはないが、人気が全くない道の真ん中。
何故か、悠哉はこの場所をすぐに見つけ出し、降り立ったのだ。
しかも、グルグルと旋回して見つけ出したのならまだしも、一直線にこの場所を見つけだのだから、驚いたのは言うまでもなく、面白くないのも当然である。
それにしても、彼は一体何者なのか、わたしの中に少しだけ、そんな疑問が湧き上がったのも言うまでもない。
「おい、お前。如何にも面白くありません的な受け答えは止めてくんね?」
「悪かったわね。」
「おう。」
わたしの謝罪に返事はしたものの、子供のようにむすくれたまま学校に向かって歩いていく。
しばらく行くと、学校に向かう生徒が沢山歩いている道へと出た。
様々な学年の生徒が混在して歩いているせいか、車がなんとか一台通れる程度の間しかない。
そんな道を、生徒達が占領して歩いていく。
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