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「理由は分かりました。あなたを快く受け入れましょう。それと、猪倉さん、早く教室に行きなさい。遅刻ですよ?」
先生は、悠哉とわたしのそれぞれに向かって声を掛けた。
わたしは先生の言葉に従って教室に向かおうとしたが、肩をがっちり悠哉に掴まれ、進めなかった。
「先生、こいつは俺が無理矢理連れてきたんで心配しないで下さい。もしあれでしたら俺が責任とりますし。校欠にでもしてやって下さい。」
わたしに向かって不愉快そうな顔を見せた悠哉だったが、先生に向き直った途端に綺麗な笑顔をして言った。
「え、えぇ、そうですね。そうしましょう。ところで、あなたのクラスなのですが、猪倉さんと同じクラスと書いてありますが?」
一瞬困惑したような表情を浮かべた先生だったが、思い出したように悠哉に向かって尋ねた。
「あ、はい。お願いします。」
悠哉は再び綺麗な笑顔を浮かべ、先生に微笑みかけた。
って、わたしと同じクラス!?
確かにボスは同じ学校に通えとは言ってたけど…
わたしは驚きを隠すことが出来ず、そのまま固まってしまった。
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