2人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、テメェ。俺らの話の邪魔してんじゃねぇよ。」
「あ″?邪魔したつもりはなかったんだけどな。コイツがカッコイイとか言う奴は何処の何奴だろう、と思っただけだ。」
智の喧嘩を売るような言葉に、悠哉も負けじと言い返す。
頼むから授業中に喧嘩しないでほしい…。
確かにわたしも授業中に話してたけどさ。
これはさすがにヤバいわ。
不安になって、周りを見渡してみると、皆して此方を面白そうに眺めている。
しかし、何時も怒る筈の先生の姿は見当たらない。
「ねぇ、先生は?」
「なんかわからないけど、今さっき校長先生に呼ばれて出て行ったわ。」
わたしが隣の席に座っている友人、希美に尋ねると、彼女も首を傾げて答えた。
わたしは、また先生に怒られないで済むという安心感から胸をなで下ろした。
しかし、希美が急に態度を変え、きらきらとした目をわたしに向けたのを見て、その安心感も何処かへ行ってしまった。
「な、何?」
最初のコメントを投稿しよう!