ある意味運命的な恋

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  「コータ、これはお前だから話してるんだってことをちゃんと理解してくれ。頭の中も外もアホだが、お前のことは信頼だけはしてるんだ」 「え、俺褒められてんの?馬鹿にされてんの?」 「とにかく、今度俺に注目が集まるようなことしてくれたら、その可笑しな頭カチ割ってさらにはチャームポイントも引き千切るからな」 「そ、それだけは。引き千切るのだけはご勘弁を」 「わかった、次やったら頭カチ割るだけで勘弁しとく」 「あれ?それも結構駄目じゃね?」 「話、戻していいか?」 「おう、告られたってマジなのか?」 コータの自称チャーミングポイントから手を離し、昼飯のコンビニ袋に入ってたおしぼりで手を拭きながら、俺は頷いた。 「誰?何組?もうOKした?」 一応こいつにも学習能力はあるらしく、声のトーンを抑えつつぐいぐい顔を寄せて訊いてくる。 「吉野小牧。二年八組。メールしてくれって言われてアドレスもらったけど、まだ返事はしてない」 「八組、吉野小牧か」 コータは腕を組んで、記憶を引っ張り出すようにうーんと唸る。 「悪い、流石の俺でも、八組の子までは把握できてないわ」 「流石も何も、お前人の名前覚えないじゃないか。何でいきなりデータベースキャラ作ろうとしてんだよ」 コータは「てへっ」とか言いながら舌を出し、俺は呆れ顔で息を吐いた。
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