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「山ちゃん………。」
まんまるの目で俺を見る裕翔君。
「山ちゃん、今………。今なんて………。」
きゃああああああああああ!!
聞いたことないくらいの悲鳴やらなんやら。ああ、そうだ。俺は……、俺ってば無意識のうちに。
「旅に出ようか。」
裕翔君はにっこりいつも通り微笑むと俺の腕をつかみ全速力で駆ける。状況を呑み込んだようでそうでない俺ら。
楽屋も裏道も抜け、ドームも抜け、キラキラの衣装のまま東京をかけた。
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