第一章 始まりの定め

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第一章 始まりの定め 声がして伏せていた顔を上げる。 そこには… 赤い着流し姿で腹には包帯を巻き黒く艶めく滑らかな髪で鬢の毛が帯辺りまで伸びてて…肩になんか白い動物らしきものを乗っけてて後ろの髪(多分襟髪)が足元でゆらゆらと揺らす 人間っぽくない男がニヤリと笑っていた。 はねっけなんだなきっと あちこちに伸びた髪。 よくみると胸元にちらちら黒い刺墨が…右目の下に黒子もある。 綺麗な顔立ち。 薄い唇に威圧感のある瞳。……見とれる。 『…………誰…ですか?』 思わず後退りして質問する俺に切れ長な鋭い目つきで近付いてきた。
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